日本産科婦人科学会学術講演会 産科学及び婦人科学の進歩・発展に貢献するために
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連載コラム 仙台に来る前に知っておきたい学会場周辺のトリビア バックナンバーコラム

その1 日本フィギュアスケート発祥の地

 第70回日本産科婦人科学会のメイン会場となる仙台国際センターへのアクセスは地下鉄東西線が便利です。平成27年12月に開業したばかりで、仙台駅から国際センター駅までたったの5分、駅のすぐ前が学会場です。地下鉄駅の出入り口には仙台で育った二人のフィギュアスケート金メダリスト、荒川静香さんと羽生結弦くんのサイン入りモニュメントが設置されています(写真1)。その横のパネルでは両選手の偉業が紹介され手形も掲示されています。よく見るとパネルに「日本フィギュアスケート発祥の地 五色沼」という説明が載っています。
 会場となる国際センターの正面玄関を出て、道路を挟んで向かい側に歩いてみましょう。小さな池が二つありますが、これは青葉城三の丸のお堀だったもので、五色沼と長沼と呼ばれています。冬期は沼が凍結し、特に五色沼では1890年(明治23年)頃、仙台在住の外国人がスケートを始め、子供達にフィギュアスケートを教えていたという記録が残っています。また1909年(明治42年)頃には旧制二高(戦後東北大学に吸収)の生徒がドイツ語教師にフィギュアスケートの基本を習ったという記録もあり、仙台市のスケートの中心地として賑わっていました。このような経緯から五色沼は「日本フィギュアスケート発祥の地」とされ、これを記念して五色沼のほとりに記念碑や男女ペアスケーターのブロンズ像(写真2)が設置されています。
 フィギアスケートの金メダリストが男女とも仙台出身者から輩出されたという偉業も、百年前のこういう隠れた歴史が関係しているのかもしれません。 文責 八重樫
写真 みゆき

日本フィギュアスケート発祥の地(図1) 日本フィギュアスケート発祥の地(図2)
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