日本産科婦人科学会学術講演会 産科学及び婦人科学の進歩・発展に貢献するために
日本産科婦人科学会学術講演会

シンポジウム

第74回学術講演会シンポジウム担当希望者公募

2022年に行われる第74回学術講演会シンポジウム希望課題を会員から公募し、その結果下記の2課題を採用することが決定しております。つきましては、課題担当者を公募いたしますので、希望者は下記要領によりお申込み下さい。

シンポジウム1(腫瘍)
課題名:「新たな診断・治療開発に向けた婦人科がん発生・進展の分子機構の解明

〔解説〕
免疫チェックポイント阻害剤によるがんに対する免疫療法の確立、ゲノム情報に基づく個々のがんの特性に応じたプレシジョンメディシン、人工知能(AI)の臨床応用など、診断から治療に至るまで、がんの治療戦略は大きな転換期を迎えている。このような実臨床レベルでの大きな成果の背景には、次世代シークエンサーの開発やAI技術の進歩などの技術革新だけではなく、仮説-検証を繰り返してきた長年の基礎研究の積み重ねがある。現在、根本的な治療法のない転移、再発、治療抵抗性のがんの根治のためには、診断や治療に直結した臨床試験や臨床研究はもちろんのこと、ゲノム、エピゲノム、プロテオーム情報に基づいたがんの分子メカニズムの解明が何より必要である。近年、創薬の分野においても、細胞表面の受容体や分泌因子などのdruggableな標的に対する新たなコンセプトの治療薬や、従来はundruggableと考えられていた分子を標的とした治療薬の開発が急速に進んでおり、新たな診断・治療開発が待ち望まれている。 
そこで、本シンポジウムでは、婦人科がんに対する新たな診断・治療開発の確立を目指した基礎研究に焦点を当てて課題を募集する。

〔キーワード〕
がん遺伝子、がん抑制遺伝子、遺伝子変異、エピゲノム、プロテオーム、創薬、分子標的治療、シグナル伝達、AI技術、プレシジョンメディシン、リキッドバイオプシー

シンポジウム2(周産期・生殖)
課題名:「予後と関連づけた胎児・胎盤機能の基礎的・臨床的病態解明と治療戦略

〔解説〕
胎児は胎児-胎盤-子宮循環により育まれており、その異常は胎児・胎盤機能の異常につながり様々な産科疾患の病態形成に関与している。胎内の低酸素・低栄養は胎盤形成不全や胎盤絨毛での栄養素の物質輸送機構の障害などに起因しており、妊娠高血圧症候群や胎児発育不全につながるだけではなく、将来的な生活習慣病のリスクになることが示唆され、本病態はDevelopmental Origins of Health and Disease(DOHaD)仮説として、エピゲノム変化も注目されている。最近では、胎内環境の改善にプレコンセプションケアによる疾患予防の重要性も認識されている。また、母体血中には胎児・胎盤由来のホルモンや核酸成分が循環しており、それらは胎児・胎盤機能とその異常に起因する産科疾患の発症リスクを推定する分子マーカーとして期待されている。
一方、現時点では、胎児-胎盤-子宮循環からみた胎児・胎盤機能不全及び子宮・胎盤機能不全の評価、それらの臨床的管理あるいは胎児治療について、新生児予後あるいは長期予後と関連した系統的理解は十分には進んでいない。
本シンポジウムでは、胎児-胎盤-子宮循環、子宮・胎盤機能不全とその異常がもたらす病態を様々な手法で解析し、予後と関連づけた病態解明と予防・治療戦略の確立に迫る基礎的・臨床的研究を公募する。なお、今回の研究課題には病原体による子宮内の炎症・感染は含めない。

〔キーワード〕

胎児胎盤循環、胎盤機能、胎盤形成、子宮胎盤循環、物質輸送機構、胎児機能不全、胎児発育不全、妊娠高血圧症候群、胎児治療、新生児予後、長期予後、DOHaD、ゲノム・エピゲノム解析、プレコンセプションケア、予防医療

応募方法

提出期限:
2020年11月30日(月)必着 締切りました
申込用紙:
こちらからダウンロード(WORD)
「シンポジウム課題名」(上記の2課題)と「分担希望題目」(応募者が希望する演題名)を逆に記入しないようにご注意ください。
添付書類:
関連論文2編の別刷を添付すること。疫学データを使用する際には、倫理委員会の承認を得た疫学研究のプロトコールもしくはデザインペーパーも同時に添付すること。 なお、書類はPDFで記録媒体に格納し、提出すること。
応募宛先:
〒104-0031
東京都中央区京橋3-6-18 東京建物京橋ビル4階
公益社団法人日本産科婦人科学会 第74回学術集会長
「第74回学術講演会シンポジウム演者応募」と表記のこと

応募上の注意

  1. 日本産科婦人科学会会員であること。
  2. 同一機関から同一課題についての応募は単数であること。
  3. 同一会員が二課題以上には応募できません。
  4. 応募者は単名であること。連名は受け付けません。
  5. シンポジウムの表題、演者名、抄録内容*、倫理的配慮**、利益相反***など、応募内容については、すべて演者の責任で確認したうえで応募してください。
    *応募内容(不採用を含む)、抄録ならびに発表内容に不正(データの捏造、改ざんや盗用)が発覚した場合、学術講演会発表に関する内規に従い処分されることがあります。
    **「ヘルシンキ宣言」、「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針(文部科学省・厚生労働省・経済産業省)」・「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(文部科学省・厚生労働省)」・「遺伝子治療等臨床研究に関する指針(厚生労働省)」・「ヒト受精胚の作成を行う生殖補助医療研究に関する倫理指針(文部科学省・厚生労働省)」などの医学研究に関する指針、本会の倫理に関する見解を遵守して下さい。また、臨床研究においては患者個人情報保護に十分に配慮して下さい。抄録上明らかな重大な違反は不採用となります。シンポジウム演者採用後、発表時もしくは発表後に重大な違反が発覚した場合、学術講演会発表に関する内規に従い処分されることがあります。
    ***臨床研究(ヒトまたはヒトから得た検体に関する研究)に該当する場合、本会の利益相反に関する指針、同運用細則(PDF)に従い利益相反を申告して下さい。同指針違反者は同指針・運用細則に従い措置を受けることがあります。

    利益相反自己申告書(WORD)